革ジャンより高額なハンガー

ジャケットにこだわる男はハンガーにもこだわる。特に重量のある革ジャンの場合、フィットしないハンガーに吊すと自重で肩が伸びてしまったり、ハンガーが変形することもある。それゆえ、革ジャンへの愛情はハンガー選びに現れるのだ。

日本人の体型を熟知し、日本の風土に合ったハンガーを作り出す一流ブランドが「NAKATA HANGER」(ナカタハンガー)である。創業は1946年。兵庫県豊岡市に自社工場を構え、1本1本、熟練した職人が手作業で作り出す一流のハンガー専門ブランドだ。

素材には東北の国産ブナ材を使用していたが、稀少な木材となった近年はヨーロッパのブナ材に注目。自然との共存を目指し、計画的な植林と伐採によって入手可能となった上質なブナ材を輸入して使っている。

さすがは国内ハンガーのトップブランド。2000円以下で購入できる木製ハンガーから数万円という高級ハンガーまで幅広くラインナップし、多種多様なニーズに合わせたハンガーを提供している。その中で注目したいのが、最高級に位置する「輪島塗」のハンガーである。

ベースとなるハンガーは1枚の板から職人が削り出す「一本物」。木目や木の節、繊維の向きを見極め、繊細な丸みと手触りを生み出していく。磨き上げられたハンガーは石川県輪島市へと送られる。創業以来一貫して文化庁認定の輪島塗技法に基づいた漆器を生産し続けている千舟堂の熟練職人が、1本1本、漆と金箔を使い、伝統的な赤富士を描いていく。

1本のお値段は、革ジャンにも匹敵するプライス。しかし、愛車のためのガレージに巨額を投じる趣味人がいるように、大切な相棒ジャケットのために最高級のハンガーを奢る趣味人がいてもまったく不思議ではないのだ。(出典:NAKATA HANGER

輪島塗ハンガー/WJ-01A/朱【国産木製ハンガーメーカー中田工芸製】

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