DOMKEのカメラバッグ

カメラに興味がある人なら、DOMKE(ドンケ)の名前を必ず知っているはずだ。ドンケはジム・ドンケによって1976年に設立されたアメリカのカメラバッグメーカー。報道カメラマンだった経験を活かし「体にフィットし、肩から掛けたままで走れる」というコンセプトの元、シンプルでタフなカメラバッグを作り上げた。

それまでのカメラバッグはクッションやパッドを多用した重いバッグが多かったが、ドンケのバッグはそれらを極限まで省くことで高い機動性を誇った。一瞬のシャッターチャンスを狙い続ける報道カメラマンの間でドンケは瞬く間に評判となり、世界中で愛されるカメラバッグメーカーへと成長を遂げた。

ドンケの数あるラインナップの中で、もっとも有名なモデルが「F-2」である。ドンケの原点と呼ばれるモデルだが、あえてここでは「F-2」の小型版である「F-6」をおすすめしたい。

ここからは元雑誌編集長だった管理人である私の経験から自由に語らせて頂く。編集者として国内で取材を行う際、基本的にはカメラマンを同行させる。編集長の私がカメラを持っていくことはまずない。しかし、海外出張では話しが異なる。フル装備のカメラマンは同行するが、私も必ずカメラを持参して撮影に加わる。海外取材での撮り逃しは致命的だからだ。念には念を入れて、2名体制で撮影に臨む。

しかし、取材における編集者の役割は対象者に話を聞き、メモを取り、資料を集めることにある。そのため、カメラマンが持つような大きなカメラバッグでは行動が制限される。レンズも標準ズームが1本、雰囲気ある写真が撮影できる単焦点1本の合計2本があれば充分。そこで私が辿り着いたカメラバッグが小型の「F-6」だった。

さらに「F-2」には無いが「F-6」には備わっているディテールがある。バッグ正面にあるポケットのジッパーだ。海外取材に行く時、私は「F-6」にカメラと筆記具、パスポートを入れて持ち歩く。そのため防犯上、ジッパーで閉められるポケットが欠かせない。たかがジッパー、されどジッパー。これは海外では大きなアドバンテージとなる。

ドンケのカメラバッグには綿キャンバス、バリスティックナイロン、ワックスウェアなどがラインナップされる。カラーもブラックの他、サンドやオリーブなど。だが、はっきりと断言しておこう。ドンケのカメラバッグを買うなら、定番の綿キャンバスのブラック、これしかない。使い込む程に表面が擦れて白っぽくなり、見事なエイジングを楽しませてくれる。金具の塗装も剥がれ、タフなショルダーベルトもクテクテに柔らかくなる。

片手で簡単にフックを外し、目を落とさずにカメラを確実に取り出せるようになった頃、愛用のドンケは百戦錬磨の佇まいを見せる最高の相棒となっているのだ。

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